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-0001/11/30歯周病の本当の原因

皆様、こんにちは!横浜市鶴見区にある歯医者さん!


インプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜歯周病治療のうえの歯科医院、歯科医師の岩永です。


歯周病とは、簡単に言うと、歯の土台となっている骨を溶かしてしまう病気です。歯周病の原因は歯周病菌によるものです。しかし、その細菌が直に骨を蝕んでいるわけではありません。体の外敵から守る防御反応である免疫反応、IL-1(インターロイキン‐1),TNFαなどのサイトカインの放出の結果、骨が溶けてしまいます。もう少し詳しく言うと、歯周病の骨吸収は、破骨細胞という我々の体内にある細胞が骨を食べることで骨吸収が生じています。通常、健康な骨でも、常に古い骨が破骨細胞に食べられ、新しい骨を骨芽細胞と呼ばれる細胞が添加していきます。この流れをリモデリングというのですが、このリモデリングが、歯周病にかかってしまうと崩れてしまうのです。なぜ歯周病になると崩れてしまうか。この歯周病菌に対する免疫反応、IL-1,TNFαなどのサイトカインの放出で破骨細胞がより活性化して骨を溶かしてしまうのです。


歯周病菌は色々ありますが、レッドコンプレックスと呼ばれる一番危険な細菌群やそれに付随するオレンジやグリーンコンプレックスと呼ばれる細菌群など、その多くはグラム陰性菌とよばれる細菌によります。グラム、というのはCrystalViolet(クリスタルバイオレット)という色素を使った「グラム染色」という染色方法の名前で、CrystalVioletという色素では染まらない細菌をグラム陰性、CrystalVioletに染まる細菌をグラム陽性と銘打っています。CrystalVioletで染まるかどうかは、細菌の表面の性状によるもので、グラム陽性菌はペプチドグリカンというものが細菌の表層にあり、CrystalVioletの色素が引っ掛かりやすく青く染まります。一方で、グラム陰性菌はこのペプチドグリカンの周りに外膜と呼ばれる膜があり、CrystalVioletが引っ掛からない。そのため、グラム陰性菌は染まらない、となるわけです。


 


さて、歯周病の原因、の話に戻りますが、このグラム陰性菌の外膜に埋め込まれているLPS(Lipopolysaccaride:リポポリサッカライド)、内毒素やエンドトキシンとも呼ばれますが、このLPSという毒素が免疫反応を起こすきっかけ、IL-1,TNFαなどのサイトカインの放出で破骨細胞がより活性化し骨吸収、骨を蝕む原因因子となるのです。


歯周病菌のLPSが体内に入ると、その体の組織内にいるマクロファージなど、体内を守る細胞、免疫細胞が情報をキャッチし、体を守ろうとします。免疫反応の開始です。免疫反応によりIL-1やTNFαなどのサイトカインを放出することで、最終的に破骨細胞が活性化します。免疫反応のひとつとして、破骨細胞が活性化し、骨を溶かしていくのです。また、LPSから免疫反応として生じるIL-1,TNFαなどのサイトカインは炎症の進行やタンパク質などの組織破壊をもたらすことで、より歯周病を悪化させてしまう要因となります。歯周病は基本的には歯についた細菌群、グラム陰性菌のLPSが原因となり、IL-1,TNFαなどのサイトカインの免疫反応の結果として歯の周りの組織を破壊します。歯の周りの組織、骨を破壊する、というのは歯が植わっているからこそですが、歯科医院でインプラントを骨に埋めている皆さんは特に、インプラント周囲炎に気をつけねばなりません。インプラント周囲炎というのは、インプラントに細菌群、グラム陰性菌が付着し、LPSが原因となり、IL-1,TNFαなどのサイトカインの免疫反応の結果インプラントの周囲組織、骨などを破壊してしまう病気です。特に、インプラントをされている場合は、歯周病菌となる細菌群が付着しやすく、免疫反応が起こりやすく、周囲の骨を破骨細胞が溶かしやすくなってしまいます。


 


細菌が原因なのだから、歯科医院で抗生物質を出してくれれば撃退できるでしょ?と思われる方もいるかもしれませんが、歯周病菌は色々な菌がタッグを組んで、バイオフィルムとなって歯にへばりついています。このバイオフィルムを形成していると、抗生物質がなかなか中まで浸透せず、中の歯周病菌を撃退してくれないのです。一番いい除去方法とは、機械的にガリガリガリ、ゴシゴシゴシとそぎ落とすことが一番いい方法なのです。ただ、インプラントの場合は、そぎ落とすことが困難です。というのも、インプラントの表面はもともと骨と結びつきやすいように粗造になっており、だからこそ細菌が付きやすくもあるのですが、細菌をきれいにそぎ落とすのにも限界があります。


 


歯周病をこれ以上悪化させない、歯周病を予防するためには、常日頃のセルフコントロールと、歯科医師、歯科衛生士による徹底的な感染部の除去、定期的な歯科医院でのプロフェッショナルケアが必要になってきます。


歯周病の治療が終わったとしても、定期的に歯科医院に通う事で、良好な状態を保っていきましょう。


うえの歯科医院では歯周病の治療、相談を行っています。

気になる方はぜひご相談下さい!