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2022/10/27舌には正しい位置がある

皆様こんにちは!横浜市鶴見区にある歯医者さん

インプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜

歯周病治療のうえの歯科医院、管理栄養士の河村です。


普段、お口の中で舌はどの位置にありますか?

この質問を患者様にすると「どこにあるかわからない」「意識したことがなかった」と答える方が多くいらっしゃいます。

テレビやスマホを見ている時などリラックスしている状態の舌のポジションがみなさんが普段舌を置いている位置です。


実は、、舌には正しい位置が決まっているのです!

今回は、#正しい舌の位置、トレーニング方法をお伝えします!


⬛︎舌の正常な位置とはどんな状態?

◇舌先がスポットに当たっている

鏡を見ながら確認してみると理解が深まると思います。舌の先端は上顎の前歯の付け根に当てながら舌全体は天井(口蓋)にくっついている状態が正しい位置なのです。当然、口ではなく鼻で呼吸してください。この正常な舌の先端の位置を”スポット”といい、図の白丸の位置になります。

舌には正しい位置がある

普段この位置に舌がない人は、正しい位置に直す必要があります。舌は筋肉でできていますので最初は大変ですが、トレーニングで改善していきます。


このスポットに割り箸やストローを軽く5秒当てて離してからトレーニングすると感覚が残っているため舌の先端をスポットに置きやすくなります。そして先端をスポットに5秒維持する。これを5回繰り返します。これがスポット・ポジショントレーニングです。舌のトレーニングではまず、このように舌の先端の位置がスポットに当たっているかを確認して、その次に舌を上に持ち上げる筋トレを行います。舌も舌筋という筋肉でできていますので鍛えるためには筋トレが有効です。


⬛︎舌が正常な位置にないとどうなるのか?

では、舌が正常な位置にないとどんな障害があるのでしょうか?

①歯並びが悪くなる

前歯をずっと押し続けるような舌癖があると、前歯は徐々に外に向かって動いてしまいます。そのため開咬(奥歯が噛み合っていても、前歯が噛み合わず隙間ができる状態)になる可能性も高いでしょう。


②口呼吸になる

舌の筋力が低下すると舌が重力に逆らえなくなり、口が開いた状態になりやすくなります。

その結果、口呼吸の傾向が強まり、呼吸と一緒に空気中に浮遊するウイルスや雑菌などを直接体内に取り込みやすくなってしまいます。


③むし歯や歯周病になりやすくなる

低位舌になり唾液が上手く分泌されないため、むし歯や歯周病のリスクが高くなります。


④イビキをかきやすくなる

眠っている最中も気道がうまく確保できなくなるため、イビキをかきやすくなります。


⑤歯列矯正の「後戻り」の原因になる

舌の悪い癖が原因で歯並びが悪くなった場合、歯列矯正を行っても、歯の移動するスピードが遅かったり、せっかく動かした歯の「後戻り」がみられたりすることがあります。

舌で押す力が働き続ける限り、歯並びが乱れてしまう可能性があるからです。


⑥顔のゆがみ・たるみが起きる

舌を正しい位置でキープできない原因の1つとして、舌周りの筋肉が弱っていることが挙げられます。

舌周りの筋肉が弱ってしまうと顔の筋肉のバランスが崩れ、顔のゆがみやたるみが起こることもあります。


⬛︎舌を正しい位置に矯正するには?【トレーニング方法】

◇正しい位置を鏡で確認する

⑴スポットに舌先を当てて(前歯に舌はつけない)、舌を持ち上げた状態を保持する

⑵そのまま奥歯で噛んで唇を閉じる

※この時、舌が左右対象にまっすぐであること、歯列の内側に舌が治っていることを鏡で確認してください。


◇あいうべ体操

やり方はとても簡単です。「あ」「い」「う」と口を動かし、最後に「べー」と思い切り舌を出しましょう。これを朝昼晩10回ずつ繰り返します。

子どものときから正しい舌の位置を知って健康を保つため、この「あいうべ体操」は全国の保育園や小学校でも実施されているそうです。


舌には正しい位置がある

◇チューイングガムを使う

⑴ チューイングガムを柔らかくなるまで噛み、舌を使って舌の上で丸める

⑵ 丸めたチューイングガムを、舌の先近くまで持っていく

⑶ 上顎にチューイングガムを押し当て、その形を見る

※画像の状態であればOKですが、ガムが丸くできていない、前歯についている、形が縦長という場合は舌の位置が間違っている可能性があります!

舌には正しい位置がある

⬛︎【番外編】舌の位置が悪いと歯列矯正はしづらいの?

「食べ物を飲み込む動作をする際に舌を上下の歯の間に挟んでしまう」、「舌で上下のどこかの歯を押し付ける癖がある」などがある人は舌癖が強いと言えます。

舌癖が強い方におすすめの矯正が、下記の2つです。

◇マウスピース型矯正装置(インビザライン)

マウスピース型矯正は従来のワイヤー矯正より舌癖が強い方に適しています。

理由としては、アライナーと呼ばれる矯正装置が奥歯の噛み合わせの面や歯列全体を覆うことで、咬む力による圧下力(奥歯を沈みこませる力)が働くためです。

また、歯を動かした後の保定も取り外しができるマウスピースのため、使いやすいというメリットがあります。


◇舌癖の矯正装置を使う

舌が歯に触れないような装置を使って強制的に行う方法もあります。

この装置は前歯の後ろの針金で舌が歯に触れないようにブロックしています。

それに外側の針金をしめることで、歯の隙間の改善も行います。


⬛︎まとめ

今まで舌の位置を気にしたことがなかった方も多くいらっしゃると思いますが、いかがでしたでしょうか?舌の位置が悪いと歯並びが悪くなるだけでなく、むし歯などのリスクだけでなく、呼吸に悪影響をもたらすこともあります。ぜひこの機会に見直してみてください。

ブログ監修者


医療法人VERITAS うえの歯科医院 

理事長 上野友也


1993年 鶴見大学歯学部卒業

1995年 東京医科歯科大学歯学部医員研修医終了

1996年 鶴見大学第三補綴学講座臨床専科生

2000年 アストラテックインプラントベーシックコース修了

2002年 うえの歯科医院設立

2004年 医療法人ヴェリタスオーラルケアセンター設立

2008年 OSIインプラントアドバンスコース修了

2008年 JIADSペリオコース修了

2009年 JIADSエンドコース修了

2010年 JIADS補綴コース修了

2010年 JIADSペリオ&インプラントアドバンスコース修了

2012年 ニューヨーク大学CDE在籍


• 所  属

国際インプラント学会(ICOI)会員

日本顎咬合学会会員

財団法人プロスピーカー協力アシスタントプロスピーカー

OSI会員

JIADS会員

厚生労働省認定歯科医師臨床研修指導医

鶴見大学歯学部附属病院共同診療医

済生会東部病院共同診療医

横浜労災病院共同診療医

日本歯周病学会

日本臨床歯周病学会

日本口腔インプラント学会

鶴見大学歯学部歯周病学講座