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2021/03/21今年も新たな歯科臨床研修医が誕生しました。

皆様こんにちは!横浜市鶴見区にある歯医者さん!

インプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜

歯周病治療のうえの歯科医院、歯科医師の米長です。


先日、第114回歯科医師国家試験を受け、合格された先生方とあってきました。

うえの歯科医院では歯科研修医の受け入れ先になっていて、毎年、鶴見大学の研修医を受け入れています。昨年は新型コロナウィルスの影響で開催されなかった研修先説明会ですが、今年は無事開催されました。新たに歯科医師となられた六十数名の方の前で講演をすることが出来たこと、本当に嬉しく思います。


実は私も、今回の歯科医師国家試験に合わせて過去問題を解かせていただきました。昨年に行われた歯科医師国家試験です。とても難しかったです。よく考えれば分かる問題や必修問題などは過去の知識で何とか解くことが出来たのですが、ひっかけ問題などは見事に引っかかってしまいました。出題傾向も大幅に変わっており、出題形式も変化していました。恥ずかしながら初めて見る問題などもありました。後輩ながら大変尊敬できる方々が歯科医師になられたと思います。


さて、私が鶴見大学で講演させていただくにあたって話させていただいたのは、鶴見大学歯学部付属病院で研修を受けさせていただけた事への感謝でした。私は他大学から鶴見大学に来ましたから、大変緊張もしていましたが、そんな私を受け入れてくださいました。鶴見大学歯学部付属病院で出会った先生方は、しっかりと指導しながらも私の考えを聞いてくださっ


た素晴らしい指導医ばかりでした。口では厳しい事を言いながら、決して見放さず、遅くまで付き合ってくださり、丁寧に指導してくださったことが今でも思い出されます。鶴見大学歯学部付属病院で研修を受けることが出来たからこそ、いまうえの歯科医院でしっかりとした根拠に基づく診療をすることが出来ていると思います。


私は鶴見大学に感謝しているからこそ、話したことは歯科医師臨床研修を受けるにあたっての心構えでした。本来であれば、うえの歯科医院の紹介をするべきなのですが。しかし、すべての臨床研修医を受け入れることはできません。だからこそ、あの場を借りて言いたかったことをたくさん話させていただきました。


2021年の歯科医師国家試験合格率は64.6%でした。

歯科医師国家試験を受ける事が出来るのは各大学歯学部を卒業した人だけです。

歯学部は6年制の大学です。しかも年々合格者数を減らす計画にある歯科医師国家試験は、年々難問の出題が多くなっています。人生の中で少なくとも6年間(編入で5年間)を過ごした人たちが、歯科医師になれる確率が64.6%というのは大変な状況だと思います。歯学部に10年通っている、という学生さんや、卒業してから何年も浪人している、という方も珍しくありません。大変狭い門をくぐる事が出来なければ歯科医師にはなれないという事です。しかし、一方で、歯科医師国家試験に合格できるという事は、確実な知識を持っているという保証にはなっています。一方で、知識の詰め込みや問題の解き方というスキルも存在します。また、臨床実習という、歯学部5年生・6年生で学ぶ臨床的手技を学ぶ機会や実践する機会が年々減っていることも危惧されています。しかも今年は、新型コロナウィルスという社会的・世界的問題の為に、歯科でも臨床実習・臨床研修の機会は悉く奪われています。知識はあるけど実践の機会がない、問題がとけても実際の歯科医療と結びつけるのが難しい、それが現在の若手歯科医師が抱える問題かと思います。


そこで重要になるのが、心の持ち方だと思っています。鶴見大学で講演させていただいた内容にも重なりますが、真剣である事は何にも勝るかと思います。私は臨床研修時代、何事にも真剣に取り組もうと努力しました。もちろん、さぼったり逃げたりもしました。嫌な事ももちろんありましたから。けどそれでも、真剣に取り組みました。朝のユニット準備や治療後の片づけ、診療台や診療室の清掃にも真剣に取り組みました。衛生士さんたちに、手伝えることありませんか?と聞いて回ったこともありました。治療を真剣に行うのは当然ですが、それ以外の事も、少なくともこの一年は真剣に取り組もうと、決めていたのです。そして、得られたものはとても大きかったと思います。今でも診療中や診療にあたって、鶴見大学歯学部付属病院で習ったこと、教えてもらったこと、やり方、考え方、たくさんの事が私を助けてくれます。真剣に取り組んだ歯科臨床研修が、今も私を支えてくれているんだと実感しています。


今年も新たな臨床研修医が誕生したこと、そのなかでも、鶴見大学歯学部付属病院で臨床研修を受けられる方々は素晴らしいと思います。素晴らしい環境を生かすことができるのは、自分自身、あなた自身しかいません。ただでさえ少なくなってしまった機会を、確実に身に着けて、自分のものにして、それが患者様の為である事を一つひとつ喜んで欲しいと思います。