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2020/07/19むし歯のリスクを管理しよう!

皆様こんにちは!横浜市鶴見区にある歯医者さん!

インプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜

歯周病治療のうえの歯科医院歯科医師の米長です。


皆さんはむし歯のリスクってご存知ですか?

自分は「むし歯になりやすい」と思っている方、その原因はなんだか、ご存知ですか?

むし歯はいくつかの原因が重なり合って起きる感染症です。

自分のリスクが何か、分かったらむし歯になりにくくなりそうですよね。

今回は、むし歯はどんな時になるのか、むし歯のリスクについてです。


むし歯の発生について、最もよく知られるのが、ニューブランの4つの輪です。

むし歯のリスクを管理しよう!

この4つ

歯質の強さ、砂糖の多さ、時間の長さ、細菌の多さ・種類

が重なった時、むし歯になるとする考え方です。


簡単に説明をしていきます。


〇歯質・唾液

歯は人によって状態が異なります。

歯はコラーゲンとハイドロキシアパタイトという結晶が結びついて構成されています。

これらの割合が状態によって異なるのです。むし歯によって歯がとかされている場合、ハイドロキシアパタイトからカルシウムが抜け落ち、結晶構造が壊れて、溶かされてしまいます。その場合、コラーゲンが残されて歯の形は残されているのにぐにゃぐにゃな歯が残されます。コラーゲンは細菌の餌になるので細菌の繁殖を助けてしまいます。

また、歯の形成不全症がある場合、もともとの石灰化量が少ないために、歯が柔らかくなってしまいます。

柔らかい歯は酸に弱いので溶けやすく、むし歯にもなり易い状態になります。

一方で、フッ素を使っている場合、ハイドロキシアパタイトからフルオロキシアパタイトへと結晶が変化します。

フルオロキシアパタイトはハイドロキシアパタイトよりも酸に強いことが分かっています。

耐酸性を有するフルオロアパタイトを獲得することで、むし歯になりにくくなります。

唾液もむし歯に抵抗する強い作用があります。唾液に含まれるミネラルは溶けてしまった歯を修復する作用があり、抗菌物質も含まれています。そして、重炭酸イオンを含むため、細菌に作られた酸を中和する、緩衝作用も有します。

唾液が十分に行き渡ることで、むし歯になりにくい歯が維持されます。


〇砂糖

むし歯の原因菌として有名なのがミュータンス菌です。

ミュータンス菌に代表されるレンサ球菌の数種類は、砂糖を取り入れることで粘着性物質を作り出します。

この粘着性物質は不溶性グルカンという物質で、細菌が付着して定着・増殖するのを助けます。

この不溶性グルカンがプラークとなっていきます。

口の中には900種類を超える細菌がいるとされています。それらの細菌が生活するのを助けるのがミュータンス菌なのです。

ミュータンス菌が作る不溶性グルカンの中で生活する細菌は、栄養を得て酸を出します。その栄養が砂糖です。

人が糖分を栄養分にするのと同じで、細菌も砂糖が好きです。砂糖を得た細菌は、それを代謝しながら増殖していきます。

砂糖をたくさん得たミュータンス菌は1日で直径1ミリほどのコロニーを作ります。

ミュータンス菌の不溶性グルカンに守られた細菌たちは、砂糖から乳酸、蟻酸、酢酸などを作ります。

これらの酸も不溶性グルカンの中に閉じ込められて酸性を維持します。

不溶性グルカンは歯ブラシなどによって除去しない限り維持されます。


〇細菌

うえにも書いた通り、細菌は生活の為に砂糖をとりこみ、酸を出します。

問題となるのは、細菌の種類と数です。

細菌はコロニーを作って生活しますが、人によって細菌の菌種とバランスは異なります。

細菌叢と呼ばれますが、この細菌叢のなかで、病原性の高い細菌が多い時、むし歯になり易い状態になります。

ミュータンス菌、ソブリヌス菌、乳酸菌といった、う蝕病原性が高い細菌が多い場合、不溶性グルカンや乳酸を酸性しやすくなります。結果として、むし歯になり易い状態になります。

プラークが成熟していくと、細菌の数もどんどん増えていきます。

産生する酸の量も増えていくため、歯を溶かす速度も急激に早くなります。


〇時間

ニューブランの4つの輪について説明していますが、それ以前は、カイスの3つの輪という考え方が一般的でした。

この3つの輪は、上に書いた歯質・砂糖・細菌で説明されていました。

この3つに「時間」を足したものがニューブランの4つの輪なのです。

歯質・砂糖・細菌の条件が満たされたうえで、それが、長時間のあいだ維持されることで、むし歯が起こるとしました。

つまり、歯が弱くても、砂糖をたくさんとっても、細菌がたくさんいても、それが時間的に維持されなければむし歯は生じないのです。

これはとても重要な部分です。

砂糖のパートで書いたように、細菌は砂糖を得ることで酸をつくります。

食事の回数や飲み物を飲む頻度が高い場合、酸を作り続けてしまうという事です。

例えば、映画館で甘いおやつとジュースを買って席に着いた時、映画の間、時間をかけてそれらを食べて飲みます。

そうすると、2時間近くの間、口の中では酸が作られ続けます。細菌の数も増えていきますので、作られる酸の量は大変多くなります。

また、一日に歯ブラシを1回だけする場合と3回する場合だと、酸にさらされる時間、細菌が増殖する時間など、大きな違いが出てきますね。

おなじく砂糖のパートで、ミュータンス菌は24時間で直径1ミリほどのコロニーを作ると書きました。

例えば歯ブラシが一日1回の場合、口の中のいたるところで、この直径1ミリのコロニーが作られていくのです。

しかも口の中にいるのはミュータンス菌だけではないので、もっと大きなコロニーが形成されていきます。

歯ブラシの回数は、多いほどよさそうですね。




この考えに基づいて行うのがう蝕検査です。

・飲食回数

・フッ素の使用状況

・プラーク量

・むし歯の経験

・唾液の量とpH

・菌数と率


これらをもとに、リスクを審査します。

リスクが高い部分を補うことで、むし歯にならない環境を作っていくことができます。

怪我などと違って、むし歯になると歯は戻ってきません。一生同じ歯を使います。


歯を大切にしましょう。

うえの歯科医院ではむし歯の治療だけでなく、予防のためのアドバイスも行っています。

気になる方はぜひご相談ください!