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2021/03/07猫背が原因で歯が折れる?!

こんにちは、うえの歯科医院の歯科衛生士、笹井です。

最近増えている、歯ぎしり・くいしばりと姿勢の関係についてお話していきます。


□歯ぎしり・くいしばり、してますか?


まずは、歯ぎしり・くいしばりチェック!


▫朝起きたとき奥歯が痛い

▫朝起きたとき顎が痛い・疲れている

▫慢性的な頭痛・肩こりがある

▫歯が欠けたり割れたりしたことがある

▫頬の内側に歯列に沿って跡がついている

▫集中しているとき、無意識に歯を食いしばっている


よく診療時の患者様からの声だと、「歯ぎしりしてるといわれたことはないから、していないと思う」

というものが多くあります。

歯ぎしりは音がしますが、くいしばりはギュッと噛むだけなので音がなく、周りは気ずかないことが多くあります。

日中、何かに集中していたりPCを触ってい時、家事をしているときにぐっと噛んでいることがないか一度きにしてみてください。

もし日中にかみしめているのであれば99.9%夜中にもくいしばっています。


□歯ぎしり・くいしばりが及ぼす体への影響

歯ぎしり・くいしばりは、うるさいなどの周りへの影響だけではありません。

実は、歯がすり減ったり、歯への負担が大きいと歯の根元が楔状にかけてしまい、慢性的な知覚過敏を起こしやすくなります。

また、一部の歯への負担が長年続くと、歯が折れたりひびが入る原因ともなります。

そのほか、顎関節症や肩こり・頭痛、腰痛、めまい・耳鳴りなどと、ご自身の体の各所に悪影響を及ぼします。


□歯ぎしり・くいしばりの原因

歯ぎしりのメカニズムは完全には解明されていませんが、以下のようなことが原因でおこると考えられています。

①ストレス

ほとんどの歯ぎしりくいしばりの原因はストレスで起こるとされています。

寝ている間に歯をぎりぎりとすることでストレスを解消しているとされています。

なので、歯ぎしりを完全に止めることは逆にストレスが増え良くないそうです。しかし、歯への負担は軽減させる必要があります。


②飲酒・喫煙

メカニズムははっきりしていませんが、アルコールやニコチンが原因で歯ぎしりの症状を悪化させるリスクがあるといわれています。

(うちの主人は飲酒したときだけ歯ぎしりをします…)


③かみ合わせ 

かみ合わせが悪いと歯ぎしり・くいしばりのリスクが上がるとされています。

特定の歯だけ強く接触していたり、詰め物のかみ合わせが高いと歯ぎしり・くいしばりの原因になっていることがあります。


④肩こり

これは卵が先か鶏が先か…みたいなお話ですが、肩の筋肉の一つ、胸鎖乳突筋は噛むための筋肉でもあります。

肩が凝ってこわばっていると、ぐっと噛みこみやすくなりますし、歯ぎしり・くいしばりがあると肩こりにつながります。

また、噛むための筋肉は頭の側面にもつながっているので(側頭筋)歯ぎしり・くいしばりがあると頭痛にもつながりやすくなります。


□歯ぎしり・くしばりと姿勢の関係


さて、上記以外に、昨今、猫背と歯ぎしり・くいしばりの関係が指摘されています。

今スマホやPCでこのブログを読んて下さっていると思います。


まずは顔を上げてまっすぐ前を見てみてください。

そこから、少し下を向いてみてください。

まっすぐ前を向いた時より、上下の歯のあたりが強くなりませんか???


下顎骨(下あごの骨)は顎の関節でのみで(実際は筋肉もあります)頭にぶら下がっています。

私が専門学校の時に行っていた実習先の先生が

「体はやじろべえが二つあって、バランスをとって人間は立っているんだよ」

とおっしゃっていたのが印象に残っています。

一つのやじろべえは腕。

もう一つが顎。

日本の腕と顎で人間はバランスをとっているんだそうです。

確かに言われてみればそうですよね?!


つまり、前かがみになると下あごが少し前に出てバランスをとります。

バランスはとれますが、ふだんと顎の位置がずれることで、くいしばりやすくなるのです。

猫背になると、少し下を向くことになるのでやはり噛みやすくなります。

これが猫背と歯ぎしり・くいしばりの関係を指摘される原因となります。



□顎の安静位とは


顎の安静位とは、顎が普段あるべき正しい位置です。

リラックスをして、胸をはって(猫背をなおして)ください。

上下の歯が1ミリくらい空いている状態が、安静位となります。


□どうしたらいい??


◆うえの歯科医院でできる歯ぎしり・くいしばりの対策は3つ


①咬合調整

かみ合わせが問題になっている場合は、噛み合わせを調整します。


②マウスピース

保険適応でマウスピースを作ることができます。

日中は自分で意識をしてきをつけつつ、意識ができない睡眠中にマウスピースを付けます。

歯ぎしりをなくすことが目的ではなく、歯への負担を減らすことが目的になります。

また、安静位に近い1ミリの厚さがあるため、筋肉を正常な状態に近づけることができます


③オーラルリフレクソロジー

咬筋(噛む筋肉)と、お口の中にあるツボをマッサージします。

お口の中には手足にあるのと同じくらいツボがあります。

お口のなかのツボをマッサージできるのは歯科医師、歯科衛生士の資格を持っている人だけ。

一般的なマッサージでは触らないところをマッサージするので、リラックスできますし、筋肉をほぐすことで歯ぎしり・くいしばりの軽減につながります。


◆ご自身でできる対策


①ストレッチ

首・肩周り(特に肩甲骨)のストレッチを行い筋肉をほぐすことで、正しい姿勢をとりやすくします


②マウスピースの習慣づけ

マウスピースを作るだけではなく、使う習慣をつけましょう


③まくらの高さ調整

枕が高いと寝ているときに顎を引いた体勢になりがちです。

顎を引いたまま寝ていると噛みやすくなるので、枕の高さはご自身に合ったものを選ぶようにしましょう。


④寝る前にリラックスする

・お風呂にしっかりつかる

・アロマなどでリラックスタイムを作る

・目を温める

・顎や首まわり、肩などの筋肉をほぐす

など、寝る前にりっらくすすることで歯ぎしり・くいしばりは軽減できるといわれています。

それぞれに合ったリラックス方法を探しましょう。


⑤お仕事環境を考えなおす

リモートが増えた方は特に、おうちや職場でのPC環境を整えましょう。

ノートパソコン、タブレットPCでのお仕事が増えると、モニターが目線より下にきていて下を向きがちになります。

モニターの下に空き箱を置くなどして高さを出すだけでもかなり違うので、ご自身の楽な姿勢をとりやすい環境に調整していきましょう。


⑥スマホ時間を短縮する

スマホを見ているときは下を向いて猫背になりがちです。

また、寝る前にスマホをみるとブルーライトで入眠しにくくなります。

寝不足は頭痛、ストレスの原因になり、歯ぎしり・くいしばりを助長させます。



これらの対策をしても頭痛や睡眠不足が続くようであれば、脳神経外科・頭痛外来などでお医者さんの助けを借りることも

お勧めします!


私たちうえの歯科医院でもできることをサポートしていきますので是非お声かけください。

ご予約はお電話にて承っております!