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2025/09/25親知らずの治療後、血餅が取れたらどうする?当日に取れた場合も解説

皆様こんにちは!

横浜市鶴見区にありますインプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜歯周病治療のうえの歯科医院歯科助手・管理栄養士兼トリートメントコーディネーターの高岡です。


親知らずを抜いた後、「あれ?血餅(けっぺい)がない…」と不安になった経験はありませんか?

この記事では、抜歯後の重要な治癒プロセスである血餅が取れてしまった場合の対処法について、抜歯日からの経過日数別に詳しく解説します。この記事を読んで、もしもの時に落ち着いて対処できるように備えておきましょう。

親知らずの治療後、血餅が取れたらどうする?当日に取れた場合も解説

■親知らずの抜歯後、血餅はなぜ大切なの?

抜歯後、傷口にできるゼリー状の血の塊が血餅(けっぺい)です。これはかさぶたのような役割を果たし、抜歯後の傷を治すために非常に重要なものです。

血餅が傷口をしっかり覆うことで、以下のような働きがあります。

・出血を止める

・細菌の侵入を防ぐ

・新しい歯ぐきや骨が作られるための足場となる


この血餅が剥がれてしまうと、傷口が治りにくくなったり、痛みを伴うドライソケットという状態になるリスクが高まります。


■親知らずの治療後、血餅が取れた場合(当日〜4日後)

「血餅が取れた」と気づいた時、まず考えるのは「いつ取れたのか」です。抜歯からの経過日数によって、その時の状況やリスク、取るべき対処法も変わってきます。


◇抜歯当日、翌日に血餅が取れた場合

抜歯したその日、もしくは翌日に血餅が取れてしまうのは最も注意が必要です。

まだ傷口が不安定な状態のため、出血が再開する可能性が高まります。また、細菌が侵入しやすい状態にもなり、ドライソケットのリスクも高まります。

この場合は、すぐに止血の処置を行い、できるだけ早く歯科医院に連絡しましょう。


◇抜歯の2〜3日後に血餅が取れた場合

抜歯2〜3日後は、まだ傷口の治癒が始まったばかりで、血餅も不安定な時期です。この時期に血餅が取れると、やはりドライソケットのリスクが高まります。

もし痛みがない場合でも、念のため歯科医院に連絡して指示を仰ぎましょう。痛みがある場合は、迷わず歯科医院を受診してください。


◇抜歯の4日後に血餅が取れた場合

抜歯から4〜5日経過すると、血餅は徐々に安定してきます。傷口の治癒も進み、新しい組織が形成され始めているため、血餅が完全に取れたとしても、ドライソケットになるリスクは比較的低くなります。

しかし、痛みがある場合は、やはり歯科医院に相談することが大切です。「血餅が取れたら必ずドライソケットになる」というわけではないので、痛みがなければ少し様子を見てもよいでしょう。ただし、少しでも不安を感じたら歯科医院に相談してください。


■血餅が取れてしまった時の正しい対処法

「血餅が取れてしまったかも…」と気づいた時、どうすれば良いのでしょうか?慌てず、次の2つのステップで対処しましょう。

◇患部をガーゼやティッシュで優しく止血する

まず、出血がないか確認し、もし出血している場合は清潔なガーゼやティッシュを小さく丸め、抜歯した穴に優しく当てて数分間噛んでください。

この時、抜歯した穴にできるだけ圧力がかかるように、しっかりと噛みしめるのがポイントです。強くうがいをしたり、指で触ったりするのは絶対にやめましょう。


◇歯科医院へ連絡し、指示を仰ぐ

出血が止まったとしても、油断はできません。ご自身で判断せず、必ず抜歯をしてもらった歯科医院に連絡してください。

状況を伝え、指示を仰ぎましょう。場合によっては、消毒や再度止血の処置が必要になることもあります。

「痛みがないから大丈夫だろう」と自己判断してしまうのは危険です。 痛みが出ていなくても、後から炎症が起きたり、ドライソケットに進行する可能性もあるからです。


■そもそも血餅が取れないために!抜歯後に注意すること

血餅が取れてしまうのを防ぐには、抜歯後の過ごし方がとても重要です。次の4つのことに注意して生活しましょう。


◇飲酒を控える

アルコールは血行を促進するため、出血が止まりにくくなります。また、飲酒は免疫力を下げ、傷口の治癒を遅らせる原因にもなります。抜歯後、少なくとも2~3日は飲酒を控えましょう。


◇うがいをしすぎない

抜歯後、口の中を清潔に保つことは大切ですが、強く何度もガラガラうがいをするのは厳禁です。強い水流で血餅が剥がれてしまうことがあります。

うがいをする際は、水を口に含んで軽くゆすぐ程度に留め、できるだけ優しく行いましょう。


◇歯磨きは抜歯部分を避ける

抜歯当日は、抜歯した部分とその周囲の歯磨きは避けましょう。

翌日からは、抜歯部分を避けて、周りの歯はいつも通り優しく丁寧に磨くようにしてください。


◇激しい運動や長時間の入浴を避ける

運動や長時間の入浴は、血行を良くするため、出血を再開させてしまう可能性があります。

抜歯後数日間は、シャワーで済ませるようにし、スポーツやサウナなど、体に負担のかかる活動は控えてください。


関連記事:抜歯後の注意事項について



■血餅が取れたら再形成されるの?

一度取れてしまった血餅が、もう一度自然にできることはあるのでしょうか?

抜歯した穴を覆うように、再度血の塊ができることはありますが、元のようなしっかりした血餅になるかは、その時の状態によります。

痛みがなければ、様子を見ても大丈夫な場合も血餅が取れてしまった後、数日経っても特に痛みがない場合は、そのまま様子を見ても大丈夫なことが多いです。

これは、すでに新しい組織が形成され始めており、傷口が治癒に向かっている可能性が高いためです。

しかし、もしズキズキとした強い痛みが始まった場合は、ドライソケットかもしれません。

ドライソケットは、骨がむき出しになり、強い痛みを伴う状態です。この場合は、ご自身でどうにかできるものではなく、歯科医院での治療が必須となります。



■まとめ:血餅が取れたら、まずは歯科医院へ連絡を!

もし「血餅が取れたかも…」と感じた時は、ご自身で無理に対処しようとせず、まずは抜歯をしてもらった歯科医院に連絡して指示を仰ぐことが最も大切です。

うえの歯科医院では、親知らずの抜歯やその後のケアについて、患者様が安心して治療を受けられるよう、親身になってサポートしています。

抜歯後のご不安な点やご質問があれば、いつでもお気軽にお問い合わせください。


うえの歯科医院 診療案内

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