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2021/06/03歯科医師の国家試験に受かるのは難しい?合格率を上げるためには? 

皆様こんにちは!横浜市鶴見区にある歯医者さん

インプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜

歯周病治療のうえの歯科医院、歯科医師の米長です。


前回、歯科医師にになる為に学ぶこと1年生から4年生編をお伝えしました。

ですので今回は、5・6年生編です。

歯医者になる為の歯学部は、6年生まであります。

6年間の歯学部卒業後、歯科医師国家試験を受けて合格することで歯科医師免許を取得できます。

歯科医師免許取得後、1年間ないし2年間の歯科医師臨床研修を受けることとなります。


さて今回は5・6年生編です。

歯学部では1~4年生で基礎的な知識を学んだうえで、5年生と6年生で臨床実習を行います。

大学病院のなかで、実際の臨床(診断・治療)を実習として行っていきます。

この臨床実習を受けるにあたり、基礎的知識が足りているかどうかを測る試験があります。

CBT(シービーティー)とOSCE(オスキー)です。

これは、歯科医師国家試験と同じで、全大学共通で行われます。

CBTはコンピュータで行われます。

このテストは、試験難易度は同程度ながら、出される問題・順番がランダムであるという特徴があります。

もう一つ、OSCEは臨床において必要な対人能力が試験されます。

問診の仕方や説明の仕方、心肺蘇生法や麻酔の打ち方、血圧の測り方などがその内容になります。


4年生は、学内の各試験に合格したうえで、CBTとOSCEにも合格することで5年生に進級する事が出来ます。

5年生からは臨床実習として大学病院内での実習がある一方、歯科医師国家試験の対策が始まります。

歯科医師国家試験は必修問題と基礎問題、そして臨床問題と分けて出題されます。

基礎の範囲は知識を問う問題なのに対し、臨床問題では、どうすれば診断ができるか、診断に対してどのような処置をとるか、その理由は何か、などの出題がされます。

臨床実習では大学病院の先生から、実際に診療するにあたって何が必要かを学びます。

診療の横でアシストをしたり、入れ歯を作ったり、なども行いながら、診療のステップを学びます。

隙間時間で口頭試問を受けたり、レポートを書き、知識と技術を結び付ける期間となります。


各大学によって期間ややり方は異なります。

多くが、大学病院が始まる前に講義や試験を行った後、大学病院での臨床実習を行います。

つく先生や配属先の診療科によって課題を多く出される場合もあり、大変な期間もあります。

私のいた大学では、レポート用紙数十枚を1週間で書き終えなくてはならない科もありました。

コピペ防止のために手書きのみでの提出だったので、みんながみんな殆ど寝ずに期間を過ごしていました。

一方で、手を動かすことが多い科もあり、人気がありました。

たいていの科ではアシストが基本であり、実際に自分で患者さんを触れる機会はとても少ないです。

ですので、実際に患者さんとコミュニケーションが取れ、治療が出来る科では、忙しい一方で楽しさもありました。


また、治療計画を学ぶために、「もち患」というものがありました。

それぞれが自分が担当の患者さんを数人もつものです。

検査結果から診断し、治療計画を立てていきます。

歯科の診療では、必ずと言っていいほど複数の科をまたぎます。

たいていの場合に歯周病があり、歯周病治療をします。

むし歯が多くの場合主訴になりますので、保存科での治療もあります。

親不知があれば抜歯を口腔外科で、歯の無い部分があれば補綴科で治療を行います。

これらの治療順序を決め、各科の先生と相談しながらすべての治療を学びます。

臨床実習では班で行動が多く、二人一組などで先生についていくことが多いので

半内やグループ内でのもち患を見ながら、様々なケースを見ていくことになります。


臨床実習で出来るだけ多くの患者さんを診ることが卒業後の知識・技術になってきます。

歯科医師国家試験での臨床問題では、治療の内容、治療の手順、気を付ける点などが問われてきます。

大学病院の先生方はこの出題傾向に合わせて口頭試問や課題を出してくださいます。

自分でも歯科医師国家試験の過去問を解いていくことで実際の臨床と問題の解き方を学んでいきます。


6年生になると臨床実習の割合が減っていきます。

2年生から学び始めた基礎科目の復習とテスト

臨床実習で必要な臨床科目の勉強とテスト

歯科医師国家試験の過去問から主題されるテスト

などなど、講義とテストを繰り返し行っていきます。


私の大学では5年生までは主なテストが筆記テストだったのに対し、6年生からは選択肢の問題のみでした。

これは歯科医師国家試験が選択肢問題のみであるからです。


歯科医師国家試験は合格率が高くなく、各大学で合格率を上げるために大変な努力をしています。

また、卒業しても歯科医師国家試験に合格させられる見込みのない学生は早い段階で6年生への留年が決まっていきます。

卒業試験も数回行われ、すべてに合格することで卒業ができ、歯科医師国家試験を受験できます。

受験者数を減らし合格率を上げる試みも大学側の苦渋の決断という事です。


6年間一貫して歯科に関する勉強をするのも一般の大学からは想像できない内容かと思います。

また、卒業後に学んだすべての内容を試験されることも、一般の大学では想像できない事かと思います。

6年間学び続けた、人によっては10年以上歯学部に通っていて

その勉強し続けた人でも合格できないのが歯科医師国家試験です。

歯科医師の知識量を担保するための試験ですが、大変な制度です。



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